スポーツ放映権資料室

スポーツ放映権に関する情報をまとめた資料室です。 「放映権事情を妄想しながらスポーツ中継を楽しむ」の別館です。

カテゴリ: 競技別

日本国内
  • 権利者: DAZN
  • 期間: 2024-25シーズンから5年間 (2028-29シーズンまで) ※推定
  • 代理店: infront

フランス

DAZNはわずか1シーズンで契約を破棄。解除料として8,500万~1億ユーロを支払ったとされる。
2025-26シーズンはリーグ自らが立ち上げたチャンネル「Ligue 1+」で放送されることとなった。フランス国内の主要な通信・CATV会社で視聴できるほか、Amazon、そしてDAZNでも提供される。料金は月額19.99ユーロ(年間契約で14.99ユーロ)
beINは今シーズンも放送を継続する。beINが生中継した試合は、Ligue 1+でも録画中継される。

  • 権利者: beIN Sports
  • 期間: 2024-25シーズンから5年間 (2028-29シーズンまで)
  • 放映権料: 年間7,850万ユーロ
  • 備考: 毎節1試合を生中継

  • 権利者: DAZN、beIN Sports
  • 期間: 2024-25シーズンから5年間 (2028-29シーズンまで)
  • 放映権料: 年間4億7350万ユーロ (DAZN 3.75億、beIN 9850万)
  • 備考: DAZNが毎節8試合、beINが1試合を放送

日本国内
  • 権利者: スカパー
  • 期間: 2020-21シーズンから5年間 (2024-25シーズンまで)
  • 放映権料: 年間1,700万ユーロと推定
  • 備考: ABEMAにサブライセンス、BS松竹東急で録画放送

2025-26シーズンから、DAZNが全試合の放映権を獲得。ABEMAでも毎節2試合を無料配信。

  • 権利者: DAZN、ABEMA
  • 期間: DAZNは2025-26シーズンから3年間(2027-28シーズンまで)と公表。ABEMAは不明
  • 備考: DAZNは全試合を配信、ABEMAは毎節2試合を無料で配信
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ドイツ
  • 権利者: Sky Deutschland、DAZN
  • 期間: 2021-22シーズンから4年間 (2024-25シーズンまで)
  • 放映権料: 年間11億ユーロ
  • 備考: Skyが年間200試合+コンフェレンツ(複数試合を同時視聴)、DAZNが年間106試合

※2025-26シーズンからの新契約
  • 権利者: Sky Deutschland、DAZN 
  • 期間: 2025-26シーズンから4年間 (2028-29シーズンまで)
  • 放映権料: 年間11.21億ユーロ
  • 備考: Skyが年間227試合、DAZNが79試合+コンフェレンツ

ブンデス、次期放映権を正式発表。年間11億ユーロに。 | 放映権事情を妄想しながらスポーツ中継を楽しむ

Jリーグの放映権料は、決算書の「公衆送信権料収益」の項目に記されている。
スカパーとの契約最終年にあたる、2016年以降の推移を示す。(単位: 百万円)

  • 2016年度: 5,050 ※スカパーとの契約最終年
  • 2017年度: 17,804  ※DAZNとの契約初年度
  • 2018年度: 17,787
  • 2019年度: 17,794
  • 2020年度: 19,942
  • 2021年度: 18,612  ※DAZNとの契約見直し
  • 2022年度: 19,404
  • 2023年度: 19,420  ※DAZNとの契約見直し(2回目)
  • 2024年度: 21,276
  • 2025年度(予算): 21,916

現在の契約先は以下の通り。

日本国内
●J1,J2リーグ
 インターネット: DAZN
 テレビ: NHK、地方局

●J3リーグ
 インターネット: Lemino、DAZN
 テレビ: 地方局、CATV局

●YBCルヴァンカップ
 フジテレビ (スカパーにサブライセンス)

●富士フイルムスーパーカップ
 日本テレビ

※天皇杯はJFAの管轄

海外
2025年の契約先は以下のプレスリリースを参照。
記事タイトル | プレスリリース | 公益社団法人 日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)

アメリカ

全米向け、および国外向けの放映権はMLBが一括管理。収益は全球団に分配される。
ローカル向けの放映権は各球団が個別管理。RSN(Regional Sports Network)と呼ばれる有料チャンネルに販売している球団が多く、自らRSNを保有したり、出資している球団も。

●全米向け
  • FOX: 年間7.3億ドル (2022年から7年契約)
  • ESPN: 年間5.5億ドル (2022年から7年契約)
  • WBD (Turner Sports): 年間4.7億ドル (2022年から7年契約)
  • Apple: 年間0.85億ドル (2022年から7年契約) ※
  • Roku: 金額非公表 (2024年~、契約期間非公表)

【追記 2025/3/14】
ESPNは途中で契約を解除できるオプトアウトの権利を行使。2025年をもって中継終了が決定した。MLBは後継を探している。

●ローカル向け
全球団の合計で年間20億ドルを超える規模
Let’s Update the Estimated Local TV Revenue for MLB Teams | FanGraphs Baseball


日本

電通がMLBの代理店となっており、現在の契約は2021年から8年間とされる。
以前の契約(~2020年)では年間6,200万ドル、現在は年間6,400万ドルと推定する報道あり。
電通が受け取る手数料を加味すると、各局が支払っている金額の合計は10~20%程度上乗せされていると考えられる。

  • テレビ(無料): NHK、日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京
  • テレビ(有料): J SPORTS
  • インターネット: SPOTV NOW →ABEMAにサブライセンス

SPOTV NOWの運営会社であるEclat Media Groupは、MLBの公式Webサイト「MLB.JP」も運営している。

日本のMLB放映権料に新説。 | 放映権事情を妄想しながらスポーツ中継を楽しむ


  • 権利者: Apple
  • 契約期間: 2023年から10年契約(2032年まで) 
  • 放映権料: 総額25億ドル(1年あたり2.5億ドル)と推定
  • 備考: ノルマ未達の場合中途解約が可能なオプションつき

Appleの放映権契約はグローバルを対象としており、日本でもApple TVが提供する「MLS Season Pass」を通じての視聴となる。
MLS Season Pass - Apple TV (日本)


アメリカ国内ではFOX、カナダ国内ではTSNがテレビ中継を行っている。
2025年からはオーストラリアのSBSが放送を開始。北米以外では初の放映権契約。


2022年までは各クラブがローカルの放映権を管理していたが、2023年からリーグ一括管理に変更。
【速報】Apple、米MLSと10年25億ドルで契約。 | 放映権事情を妄想しながらスポーツ中継を楽しむ

  • 権利者: DAZN
  • 契約期間: 2021-22シーズンから8年契約 (2028-29シーズンまで)
  • 放映権料: 年間1億円(推定)

DAZNの権利範囲は「インターネット・モバイル配信(海外配信含む)」となっている。
テレビ放送の権利は含まれていないので、別途販売することは可能である。
海外のDAZNでも配信可能だが、現時点ではまだ実現していない。

WEリーグのオフィシャルブロードキャスティングパートナーにDAZNが決定 ~8シーズンにわたって放映が決定~ | WEリーグ | Women Empowerment League


下記の日刊スポーツの記事ではこのように説明されているが、WEリーグはJリーグと同じく映像制作を自ら行っているため、DAZNが制作費を受け取っているという表現は正確ではない。

ただ、放映権料の収入が映像制作費の支出でほぼ相殺される状態であることは確かであろう。
そのため、各クラブに配分することは難しく、より一層の営業努力が求められる。

WEリーグになり、DAZNと契約を結んではいるが、得られる放映権料は事実上ゼロ円。形式上、放映権料を年間1億円程度もらっているが、ほぼ同額が制作費としてDAZNに支払われる。

【なでしこ】女子W杯「もう1度、世界一」期待はいいが…一過性で終わらせぬ準備はできているか - 日本代表 : 日刊スポーツ

2022シーズンから、JLPGAが放映権を一括管理することとなった。

対象は、JGA(日本ゴルフ協会)が主催する「日本女子オープン」、米LPGAの共催である「TOTOジャパンクラシック」を除いた全試合。

●インターネット配信
2022年はDAZNとGOLFTVで配信。
2023年からはDAZNとU-NEXTが配信。それぞれ2年契約。
2025年からU-NEXTと独占契約を発表。5年契約(2029年まで)

JLPGAツアー2025~2029年シーズンのインターネット配信について|JLPGA|日本女子プロゴルフ協会

●テレビ中継
2022年は移行措置として放映権料は無料だったが、2023年から徴収を開始した。
2023年に提示された金額は以下の通り。

地上波: ネット20局以下は1,000万円、それ以上は1,500万円
BS: 1,200万円

南米は連盟(CONMEBOL)による放映権の一括管理は行っておらず、ホーム開催国の協会が個別に管理している。

●ブラジル・アルゼンチン・エクアドル
日本ではフジテレビが放映権を獲得。FODでライブ配信。
代理店はSportfive。

W杯南米予選、フジが獲得。 | 放映権事情を妄想しながらスポーツ中継を楽しむ

●ペルー・チリ・ウルグアイ・パラグアイ・ベネズエラ・コロンビア
日本では楽天が放映権を獲得。「Rチャンネル」でライブ配信。
また、2025年3月からはBS12(トゥエルビ)で一部の試合を放送。
代理店はMediapro。

【速報】楽天Rチャンネル、南米予選を配信。 | 放映権事情を妄想しながらスポーツ中継を楽しむ
W杯出場権獲得へ佳境の南米予選 BS12で4試合の放送・配信が決定 | サッカーキング

●ボリビア
代理店については不明。FIFA+で配信されたことがあり、最新の情報を要確認。

大会の主催はJFA(日本サッカー協会)および「民間放送43社」である。
そのため、主催者が自ら放送を行っており、放映権を販売するという概念が存在しない。
大会概要(大会組織)|第103回全国高校サッカー選手権大会|日本テレビ

日本テレビの系列局だけでは全国をカバーできないため、他の系列局や独立局もこの枠組みに参加している。

地方大会の決勝戦は、各都道府県を担当するテレビ局が放送するほか、TVerでもライブ配信を行っている。
全国大会についても、各局が放送するほか、TVerが全試合をライブ配信している。
準決勝・決勝は全社が生放送する権利を持っている。

●2024年度の決勝戦について
2025年1月13日に開催された決勝戦(前橋育英vs.流経大柏)は、PK戦の10人目までもつれ込む激戦となり、16:45まで確保されていた全国中継の枠に収まらなかった。
同時中継していたTVerでも、アクセス過多による配信障害が発生した。

16:45以降の対応については、局によって異なるので注意が必要である。

日本テレビでは16:47まで中継したが、その後CMが入り中断。16:50~の「news every」枠で中継を再開し、決着の瞬間を放送することができた。
中京テレビでは引き続き中継を実施することができた。
残念ながら、中継が打ち切られた局もあったとのこと。

NHKが日本相撲協会に支払っている放映権料については、メディアによって多少数字が異なるが、年間25~30億円程度とされている。

2024年5月に「FRIDAYデジタル」が報じたところによると、NHKが放映権料の減額を申し入れ、日本相撲協会はそれを受け入れざるを得なかったとのこと。

NHK、大相撲の放映権料引き下げを打診か。 | 放映権事情を妄想しながらスポーツ中継を楽しむ

その他にはABEMAが中継を行っている。
また、フジテレビは毎年2月に「日本大相撲トーナメント」を放送している。

  • 権利者: テレビ朝日
  • 期間: 2026年まで
  • 代理店: 電通

長年、世界水泳の代理店を電通が務めてきたが、2023年からinfrontが4年契約を締結。
この契約からは日本など一部の国が除かれているが、2027年以降の代理店については未定。

テレビ朝日は2025年大会(シンガポール)については放送が決定しているが、2027年大会以降は代理店が決まらないと交渉が進まない。
それとは別に、テレビ朝日は海外のスポーツイベントを縮小する傾向にあり、撤退説も流れている。

テレ朝、世界水泳から撤退か。 | 放映権事情を妄想しながらスポーツ中継を楽しむ

  • 権利者: フジテレビ、DAZN
  • 契約期間: 2023~25年の3年間
F1、フジテレビとも3年契約を発表。DAZNとの共存固まる。 | 放映権事情を妄想しながらスポーツ中継を楽しむ

●2016~22年の契約について
2016年にFOX Sports Asiaが、日本を含むアジア各国の放映権を一括して取得。
日本でも独自での中継開始に向けて動いていたが断念し、従来通りフジテレビにサブライセンスを出すことに。
また、新たに参入したDAZNについてもライセンスを出した。

その後、FOX Sportsはディズニーに買収。経営方針の変化により、アジア市場からの撤退を決定。
契約延長の可能性はなくなり、2023年以降の新たな契約がどうなるか注目されたが、F1は引き続き2社と契約することとした。
基本的に1か国につき1社との契約であるため、異例な決定と言える。

2016年のF1放映権騒動と2023年の展望。 | 放映権事情を妄想しながらスポーツ中継を楽しむ

●2026年以降の契約について
引き続き2社と契約するのか、あるいは1社に絞るのかが注目される。
また、F1公式の「F1 TV Pro」が解禁されるかも大きなポイントである。

日本ではJ SPORTSが放送している。
2025年の放送予定は以下の通り。

サイクルロードレース2025シーズン放送・配信ラインアップ決定 ! グランツール全ステージ、モニュメント全戦など 2025年もサイクルロードレースはJ SPORTSで! | J SPORTS | 株式会社ジェイ・スポーツ

スウェーデンの代理店・Spring Mediaが運営する「Staylive Cycling」でも配信あり。
2023年にサービスを終了した「GCN+」の権利を事実上引き継ぐ形となっている。

Staylive Cycling Powered by Eurosport


●放映権の詳細
主に欧州で開催されるレースについては、以下のように分類される。

①ASO
ツール・ド・フランス、ブエルタ・ア・エスパーニャ、パリ~ルーベなど

フランスのASOが主催もしくは協力しているレース。
J SPORTSの最新の契約は2023年からで、契約年数は非公表。


②RCS
ジロ・デ・イタリア、ミラノ~サンレモ、イル・ロンバルディアなど

イタリアのRCS Sportが主催するレース。
2021年からWBD(ワーナーブラザーズ・ディスカバリー)が5年契約を結んでいる。

J SPORTSはWBDからサブライセンスを受ける形で放送。
Stayliveも同様にサブライセンス契約をしており、両方で視聴することができる。


③フランダース・クラシック
ロンド・ファン・フラーンデレンなど

ベルギーのフランダース・クラシックが主催するレース。
放映権はinfrontが代理店を務めており、WBDに販売している。
GCN+では視聴できていたが、Stayliveは2024年5月にローンチしたサービスのため、2025年の配信予定については不明。公式の発表を確認すること。
※2025年1月の時点では視聴不可となっている。

J SPORTSはロンド・ファン・フラーンデレンのみスポットで権利を獲得している。


④その他WBD系
ベネルクス・ツアーなど

WBDは、ワールドツアー以外にもプロシリーズなど下位カテゴリーの放映権を多く獲得しており、欧州ではユーロスポーツやdiscovery+などを通じて放送されている。
日本ではStayliveで視聴可能。


⑤その他infront系
ツール・ド・スイス、ツール・ド・ポローニュなど

infrontが代理店となっているレースについては、WBDが放映権を獲得すればStayliveで配信される。
ただし、交渉が難航するケースが目立ち、開催直前に決定することもあれば、結局配信されないことも。最新の配信予定を確認する必要あり。


⑥いずれにも属さない
ツアー・ダウンアンダー、リエージュ~バストーニュ~リエージュなど

これらは主催者(または代理店)との個別交渉となる。


詳細については以下の記事も参照されたい。
自転車ロードレース関連の放映権まとめ | 放映権事情を妄想しながらスポーツ中継を楽しむ

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