スポーツ放映権資料室

スポーツ放映権に関する情報をまとめた資料室です。 「放映権事情を妄想しながらスポーツ中継を楽しむ」の別館です。

カテゴリ:競技別 > 野球

アメリカ

全米向け、および国外向けの放映権はMLBが一括管理。収益は全球団に分配される。
ローカル向けの放映権は各球団が個別管理。RSN(Regional Sports Network)と呼ばれる有料チャンネルに販売している球団が多く、自らRSNを保有したり、出資している球団も。

●全米向け
  • FOX: 年間7.3億ドル (2022年から7年契約)
  • ESPN: 年間5.5億ドル (2022年から7年契約)
  • WBD (Turner Sports): 年間4.7億ドル (2022年から7年契約)
  • Apple: 年間0.85億ドル (2022年から7年契約) ※
  • Roku: 金額非公表 (2024年~、契約期間非公表)

【追記 2025/3/14】
ESPNは途中で契約を解除できるオプトアウトの権利を行使。2025年をもって中継終了が決定した。MLBは後継を探している。

●ローカル向け
全球団の合計で年間20億ドルを超える規模
Let’s Update the Estimated Local TV Revenue for MLB Teams | FanGraphs Baseball


日本

電通がMLBの代理店となっており、現在の契約は2021年から8年間とされる。
以前の契約(~2020年)では年間6,200万ドル、現在は年間6,400万ドルと推定する報道あり。
電通が受け取る手数料を加味すると、各局が支払っている金額の合計は10~20%程度上乗せされていると考えられる。

  • テレビ(無料): NHK、日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京
  • テレビ(有料): J SPORTS
  • インターネット: SPOTV NOW →ABEMAにサブライセンス

SPOTV NOWの運営会社であるEclat Media Groupは、MLBの公式Webサイト「MLB.JP」も運営している。

日本のMLB放映権料に新説。 | 放映権事情を妄想しながらスポーツ中継を楽しむ


NPBの放映権は、各球団が個別で管理している。
ただし、NPBが主管するオールスターと日本シリーズはNPBの管理となる。
パ・リーグ6球団は合弁会社「パシフィックリーグマーケティング」(PLM)を設立し、インターネット配信の権利を共同で販売しているほか、自ら「パ・リーグTV」を運営している。

●テレビ放送
各球団が個別でテレビ局に販売。
スカパーの「プロ野球セット」で全試合を視聴可能だが、NPB主管の試合は対象外。

●インターネット配信
DAZNはPLM社と契約。また、セ・リーグの5球団(広島除く)と個別に契約し、11球団を確保。

PLM社は以下の会社と契約している。いずれも2023~27年の5年契約。
  • DAZN
  • ソフトバンク(ベースボールLIVE)
  • 楽天(Rakuten TV)

●巨人・読売新聞・DAZNの提携
2019年に結ばれた提携で、DAZNは巨人戦の放映権を獲得。年間20~25億円と推定。
DAZNは巨人のスポンサーとなり、読売新聞はDAZNの加入を促進するキャンペーンを実施。
読売がDAZNと「包括提携」に至った両者の思惑 今季から巨人がDAZN放映されるだけではない | メディア業界 | 東洋経済オンライン


2020年には新たに5年契約を結んだと報じられる。
球界の盟主地上波離れ加速 巨人、DAZNと新たに5年契約 ネットへ重心(1/2ページ) - zakzak:夕刊フジ公式サイト

2025年には10年間の契約延長を発表。
キャンプと二軍戦を新たに配信開始。また、タイにおける一軍戦の放映権を獲得。
【巨人】DAZNと新たに10年契約 台湾で巨人戦配信、キャンプやイースタン・リーグも配信へ - スポーツ報知


●二軍戦
イージースポーツが巨人・広島・日本ハムを除く11球団と契約。
2024年から参入したオイシックス新潟・くふうハヤテを含む。

『イージースポーツ プロ野球プレミアム』2024シーズン配信球団決定と料金改定のお知らせ – イージースポーツ

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