スポーツ放映権資料室

スポーツ放映権に関する情報をまとめた資料室です。 「放映権事情を妄想しながらスポーツ中継を楽しむ」の別館です。

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DAZNの決算資料は、イギリス政府登記局のWebサイトにて公開されている。
DAZN GROUP LIMITED overview - Find and update company information - GOV.UK


DAZNは2016年に日本・ドイツ等でサービスを開始したが、赤字経営が続いている。
金額が判明している2018年以降の赤字額は以下の通り。

  • 2018年: 6.6億ドル
  • 2019年: 14億ドル
  • 2020年: 13億ドル
  • 2021年: 23.3億ドル
  • 2022年: 12.5億ドル
  • 2023年: 14.8億ドル

2021年末には、親会社であるAccess Industriesから43億ドルの資金調達を行い、累積損失を清算した。

【速報】DAZN、親会社から43億ドルの資金調達。 | 放映権事情を妄想しながらスポーツ中継を楽しむ

しかし、2022年以降も赤字が続いており、2024年の時点で親会社からの資金提供は総額67億ドルに達している。


2024年については「上位10市場のほとんど」で黒字化を見込んでいるとコメントしている。

【第一報】DAZN、2023年は14億ドルの赤字。 | 放映権事情を妄想しながらスポーツ中継を楽しむ
【続報】DAZN、2023年の赤字は14.8億ドル。 | 放映権事情を妄想しながらスポーツ中継を楽しむ


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グローバルでの放映権獲得

DAZNは国単位だけでなく、グローバルで放映権を獲得する動きが増えている。

●サッカー
FIFAクラブワールドカップ (2025年6~7月開催、無料配信を予定)
UEFA女子チャンピオンズリーグ (2021-22シーズンから4年契約)

●格闘技・ボクシング
リヤド・シーズン (2024年10月~、複数年契約)
クイーンズベリー・プロモーション (2024年から複数年契約)
BKFC (2024年から3年契約)
MF&DAZN: X Series (2023年から5年契約)
ゴールデンボーイ・プロモーション (2022年から複数年契約)
マッチルーム・ボクシング (2021年から5年契約)

●その他
WBSC (2024年から8年契約、日本は対象外)


外部配信サービスの取り込み

外部のサービスをDAZNのプラットフォーム内に取り込み、統合する動きが進んでいる。
  • FIFA+ (サッカー、2025年中に統合予定)
  • NFL Game Pass (アメフト)
  • Courtside 1891 (バスケ)
  • National League TV (サッカー・イングランド5,6部)
  • Rally.tv (モータースポーツ、日本は対象外)
  • PGA Tour Pass (ゴルフ、日本は対象外)
2025年1月、欧州のアメフトリーグ・ELFとの8年契約を発表。5月の開幕までに「ELF Game Pass」を開始する予定。
DAZN and European League of Football Agree Multi-Year Global Broadcast Deal - DAZN


国内サッカーリーグの放映権獲得

イングランドを除く欧州5大リーグについて、各国での放映権を獲得している。
  • ラ・リーガ (スペイン)
  • ブンデスリーガ (ドイツ)
  • セリエA (イタリア)
  • リーグ・アン (フランス)
  • Jリーグ (日本)


スポーツ統括団体との提携

DAZNは映像制作や放映権の代理店を担っている。

WTA (2026年まで)
FIBA (2033年まで)


企業買収
  • Eleven Sports (同業のスポーツ特化型ストリーミングサービス)
  • ata football (女子サッカーに特化したプロモーションを担当)
  • Foxtel (オーストラリアの衛星放送)

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